過剰な肉食は明らかに癌のリスクを上げます。
米国がん研究財団・世界がん研究基金は、2007年に「食事、運動、栄養とがん予防」改訂版を出版しました。日本を含む世界中から一流の医学者が参加し、それぞれのがんのリスクを5000近い文献で詳細に検討し、がん予防をがん別に論じ、予防のライフ・スタイルを8箇条に述べたものです。第5条を見ますと、肉は週に300g以下にすべし、燻製品や塩蔵品は避けるようにとあります。1日だと40g程度となります。データ上は50g/日で15%大腸がん増加の計算になります。
今の日本人の肉摂取量80gの半分に近い数字です。これ以上増やすと更にがんリスクも増えることになります。
国立がん研究センター研究所が、45~74歳の約8万人を約10年間追跡し、肉類を多く食べる人は結腸がんリスクが高いことが判明しました。男性では、1日100g以上肉類を摂取しているグループは、最も少ないグループ(同35g未満)に比べ、結腸がんリスクが1.44倍高買ったのです。女性は、牛や豚の赤肉の摂取量が最大のグループ(同約80g)が、最小グループ(同約25g未満)の1.48倍に上がりました。
肉は女性ホルモンを増やして乳がんリスクを上げるという説もあります。ある日本のデータでは、肉食をよりしている人があまり摂らない人よりも乳がんリスクが倍になります。
同研究所で26万人を17年追跡した結果、毎日肉食している人はあまり食べない人に比べ前立腺がんのリスクが6倍でした。
肉のタンパク質ががんを起こすというよりも、肉の脂肪が影響していると考えられます。基本的に脂肪は発がんを促し、かつ促進することがわかっています。動物性脂肪とω6脂肪酸(リノール酸など)がその傾向が強いのです。逆に魚の脂肪酸に多いω3脂肪酸は抗がん作用があります。
肉は腸内細菌の悪玉菌を増やし善玉菌を減らし、胆汁の質を悪くすることもわかっています。これが腸内に発がん物質を増やすと推定されます。